シログチの概要
項 目 | 詳 細 |
---|---|
名 前 | シログチ |
分 類 | スズキ目ニべ科シログチ属 |
学 名 | Pennahia argentata |
分 布 | 宮城県・新潟県以南の日本海、太平洋沿岸から黄海、東シナ海など |
形態・特徴
形態
成魚で体長40cmほどの大きさ。体は側扁形でやや体高がある釣り鐘型。暖海性の海水魚で日本では宮城県・新潟県以南の日本海、太平洋沿岸に分布する。水深20m~100m程の砂泥底に生息。小魚やエビ・シャコ・カニ・ゴカイなど、主に甲殻類を捕食する。
異名
ニべ科の魚は頭の中にある扁平石(耳石)がとても大きいため、「イシモチ」とも呼ばれる。
特徴
シログチは漢字で表記すると「白愚痴」。ニべ科の魚は浮き袋を使って「グーグー」と鳴くが、この様子が愚痴を言っているように見えることから、「グチ」と呼ばれるようになった。その中でも、体全体が白いためシログチとなった。体色によって「クログチ」、「キグチ」、「アカグチ」もいる。
普段は深い海にいるが、初夏から夏にかけての産卵期には沿岸の浅いところまでやってきて産卵をする。稚魚は最初の頃はそのまま浅瀬で生息するが、成長するとともに深場へと移動する。また、鮮魚として需要がある他、蒲鉾などの練り製品の原料として重宝されている。
旬
旬は、子持ちとなる春から初夏にかけてと、身に脂がのる11月~2月のふた通り挙げられることが多いが、どちらもそれぞれのおいしさがある。
多く含む栄養素
脂肪分が少なく、良質のタンパク質を多く含む。さらに、必須アミノ酸をはじめ、うまみ成分であるグルタミン酸も豊富。
食感
白身でクセのない味。水分が多い。すり身にすると粘りが出て弾力が増す。皮目がとてもおいしい。
調理法
刺身
刺身
晩春~初夏にかけて鮮度のよいものならば、三枚におろして腹骨、血合い骨を取り、刺身に仕立てるのもよい。脂の甘みもあり、とても美味。
焼く
塩焼き
塩をふり30分以上置き、グリルなどで焼く。水分と繊維質が適度にあるため、焼いても身が硬くならない。
幽庵焼き
同量の醤油、酒、みりんを合わせたものに半日から1日漬け込んで焼く。
煮る
みそ汁
適度にぶつ切りして湯通し後、冷水にてぬめりを洗い流す。鍋に水と下処理した身を入れて加熱し、味噌を加える。
煮つけ
水洗いして、適度な大きさに切り、醤油と砂糖で煮る。もともと淡泊な味で身離れがいいので煮魚にしても美味。
揚げる
フライ
三枚におろし、腹骨などを取り除き、フライにする。適度に身が締まり、食感もよい。