キチジの概要
項 目 | 詳 細 |
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名 前 | キチジ |
分 類 | カサゴ目フサカサゴ科キチジ属 |
学 名 | Sebastolobus macrochir |
分 布 | 日本列島東部沖各地、サハリンから千島列島のオホーツク海およびベーリング海の深海 |
形態・特徴
形態
北海道ではオホーツク海側と太平洋側に分布し、水深150m~1200mに生息。大きな個体ほど深海に生息するようだ。回遊はほとんどせず、深浅移動をするのみで岩礁域に定住するものが多い。全長35cmほどに成長する。
異名
北海道ではキンキの名前で親しまれているが、正式な名前はキチジ。青森県、秋田県ではキンキンと呼ばれている。
特徴
産地は主に北海道と東北。真っ赤な体色で大きな目と口を持つ高級魚。真っ赤な体色は鮮度が落ちると退色する性質を持つ。
赤くて目が大きな魚という特徴からキンメダイと間違われることもあるが、キンメダイはキンメダイ科の魚、キチジ(キンキ)はフサカサゴ科の魚なので全く異なる魚。また、キンメダイは相模湾から駿河湾で獲れ、キチジ(キンキ)の方が脂が多い。値段も異なり、キンメダイよりも1尾あたり3倍近くする。
旬
11月〜3月
多く含む栄養素
非常に脂肪が多い魚なのでDHA(ドコサヘキサエン酸)などの不飽和脂肪酸を豊富に含む。DHAの他にもEPAも豊富。これらは動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、LDLコレステロールを減らすなどの効果が期待できる。他にも皮膚や髪の健康に役立つ銅も含む。
食感
白身魚だが、脂が非常にのっている。肉質はやわらか。
調理法
刺身
刺身
鮮度がいいものは刺身でも食べられる。湯引きにすると皮と身の間がゼラチン質となりこれもまた美味しい。
湯煮
北海道東部沿岸の郷土料理。水からゆで、ソースもしくは醤油をかけて食べるとてもシンプルな食べ方。シンプルだけに素材そのものの味が堪能できる。
煮る
煮つけ
メバルやキンメダイと同じく、丸ごと煮つけにすると美味。うろこ、ワタ、エラを取り、酒・醤油・砂糖・みりん・生姜を入れて1尾まるごと煮込む。身がとてもやわらかいので煮崩れしないように注意する。