トサカノリの概要
項 目 | 詳 細 |
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名 前 | トサカノリ |
分 類 | スギノリ目ミリン科トサカノリ属 |
学 名 | Meristotheca papulosa |
分 布 | 本州太平洋岸中・南部,九州,南西諸島 |
形態・特徴
形態
高さ10~30cm。葉は膜状で、色は赤褐色。平たく不規則に枝分かれしている。房総半島以西の温海・暖海の外海、10m以浅の低潮線下よりやや深いところの海底に生息している。体は厚みのある膜質で、扇形のように成長してからさらに側部から枝状に伸び、不規則に分岐していく。成熟するとコブ状の突起がたくさん出てくるが、ポキポキと折れやすくなる。
異名
鶏冠海苔、鶏冠菜、鳥坂海苔
特徴
鶏のトサカのような色合いと形から名がついたと思われるが、赤褐色の元の色に近い赤色だけではなく、天日に干して白色に脱色させたり、石灰水などのアルカリ性の水に漬けてから湯通しすることで緑に変色させたりして、見た目もカラフルに加工することが可能。紅色の色素フィコビリンだけが抜けてクロロフィルが残っていると緑色になり、日光に長時間当ててクロロフィルも退色させると白っぽくなる。色の変化のみで食感は変わらず、もともと味もそれほどない。しかし刺身のツマとして華やかさを添えるとあって、最近は世界中から輸入したり、国内でも養殖を試みるなどして、近年の海藻サラダ人気などの需要に備えている。
旬
3月〜8月
多く含む栄養素
鉄分、カルシウム、ビタミンK、マグネシウム
食感
味にクセがなく、海藻独自の歯ざわりも多少はもつが、比較的柔らかいので食べやすい。
調理法
調理法キーワード:その他
その他
刺身のツマに代表される食べ方のほかにも、塩蔵品や乾燥品を使った、酢の物や味噌汁の具なども一般的である。
熊本県天草地方では、トサカノリを刻み、水で煮詰めて練り上げる「トサカこんにゃく」を郷土の味のひとつとしている。磯の香りただよう、とろりとした口当たりの良さが魅力。刺身のようにわさびじょうゆなどでいただく。