ガゴメコンブの概要
項 目 | 詳 細 |
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名 前 | ガゴメ |
分 類 | コンブ目コンブ科ガゴメ属 |
学 名 | Saccharina sculpera |
分 布 | 北海道南部、下北半島の北側沿岸、樺太南部 |
形態・特徴
形態
北海道南部、特に函館周辺の限られた海域に生育しているコンブ。葉は長さ3m、幅20~50cm。発見されたのは今から約120年ほど前、札幌農学校の宮部金吾博士が調査研究で訪れた北海道渡島半島の恵山海域で、マコンブやミツイシコンブに混ざっている新種のコンブを見つけたことによる。表面にカゴの網目のような模様があるため、「カゴメ」から「ガゴメ」と呼ばれるようになった。主にガゴメコンブと呼ばれているが、正式には「ガゴメ」である。
特徴
当初はマコンブ漁の際の邪魔者扱いだったが、ぬめりが健康に良いということでクローズアップされ、最近は養殖物も作られている。食用コンブのほとんどがマコンブのように表面が平滑なのに対し、ガゴメコンブは藻体の両面全体に龍紋や雲紋のような凸凹模様がある。そして粘性多糖類が他のコンブよりもたくさん含まれているため、より一層ネバネバ、ヌメヌメしている。そのため、出汁をとるためのコンブには向いていない。多年生だが、養殖物はそれより早く収穫できることもある。
旬
春〜秋、とくに7月〜9月。その後乾燥して干した状態で出荷される。おぼろ昆布やとろろ昆布に加工することも多い。
多く含む栄養素
特にアルギン酸、フコイダン、ラミナランなどが多く含まれ、生活習慣病の予防や抗アレルギー作用に効果が期待できるとされている。他には鉄分、ヨード、食物繊維、カルシウム、カリウムなど。
食感
他のコンブと比較して、よりネバネバでとろみが強い。
調理法
その他
1枚ものの場合は、ひと晩水に漬けて柔らかくし、細かく刻んでさまざまな料理に利用する。
細切りの状態で刻まれているガゴメコンブは完全に浸るくらいの水を入れ、10~20分おくと戻る。
水て戻した細切りはびっくりするほどのネバネバ感。相性抜群の納豆と混ぜ合わせたり、たらこなどの魚卵と混ぜ合わせても美味。
コンブのとろみは熱に弱いので、60度以下で調理をするとネバネバ感が保たれる。ただし、成分は加熱調理をしても問題ないので、スープや吸物などに使ってもよい。