トリガイの概要
項 目 | 詳 細 |
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名 前 | トリガイ |
分 類 | マルスダレガイ目ザルガイ科トリガイ属 |
学 名 | Fulvia mutica |
分 布 | 日本では北海道を除いた海域 |
形態・特徴
形態
殻長10cmほどに成長する二枚貝。貝殻の表面には放射肋(ほうしゃろく)と呼ばれる放射線状の溝が40本ほどある。貝殻は黄褐色で短い毛に覆われている。食用となる足の部分は普段は貝殻の中にあるが、何かに攻撃を受けると足でジャンプしてその場を逃げることもある。
異名
オハグロ(可食部の足の部分を指す)
特徴
トリガイという名前の由来は食用となる足の部分が鳥のくちばしに似ていることから名付けられた。もしくは味が鶏肉に似ているからという説もある。多くの個体は寿命が約1年とされる。その場合、殻長は7~9cmほど。中には2~3年生きるものもいて、その場合10cm以上になる。餌はプランクトン。日本では東京湾、三河湾、伊勢湾、丹後湾、七尾湾、瀬戸内海などが主な産地。
旬
太平洋側の産地では春先、日本海側の産地では夏。
選ぶときのポイント、その他
生きているものは持ったときに重く感じて触った瞬間に素早く反応するものを選ぶとよい。むき身のものは厚みがあって色が黒いものが良品。
多く含む栄養素
低脂肪、高タンパクのヘルシーな食材。カルシウム、鉄分、カリウム、亜鉛なども多く含まれる。カリウムは余分な塩分を排出する働きがあるので、高血圧予防の効果が期待できる。また、免疫力を高める作用があり、善玉コレステロールを増加させ、悪玉コレステロールを減少させる効果もあるとされるパントテン酸も多く含むのが特徴。
食感
歯で噛み切ることが苦にならない柔らかさでシコシコとした食感。ほのかな甘みが美味。
調理法
刺身
刺身
足の部分は開いてワタを取り除き、塩水で洗えば生食できるが、サッと熱湯にくぐらせて冷水に取って、湯引きにするとさらに甘みが増して美味しい。また、大葉やみょうがなどを刻んだ薬味とともにポン酢をかけて食べるのもおすすめ。
煮る
煮つけ
鍋に水と酒を入れ中火にかけ、トリガイを入れて煮立ったら醤油・みりん・砂糖で味付けする。